紙幣の不備報道し発禁 印刷ミス 大きさ不揃い… ベトナムの新聞2紙

 【ハノイ23日共同】ベトナム文化・情報省は23日、国家銀行(中央銀行)の新紙幣発行に関連し、紙幣の印刷上の不備などを報じたトイダイとコンリーの新聞2紙に12日から1カ月間の発行停止、ビジネス誌のキンズアンバーサンファムに22日付で無期限の発行停止を命じたことを明らかにした。

 同省は、トイチェやタインニエンなど庶民の間で人気の高い主要2紙を含む6紙に対しても近く処分するとしている。

 ベトナムの憲法は言論の自由を明記しているものの、共産党1党支配の下で実際には報道は厳しく規制されている。しかし汚職追及などは許容されており、新聞の発行停止は異例の措置だ。

 ベトナムでは8月30日から20万ドン(約1500円)と1万ドンの新紙幣が流通を開始。ベトナム各紙は新紙幣の印刷ミスや、紙幣の大きさが一定でないなどの不備を指摘していた。

 トイダイは政府系のベトナム友好協会連合が発行する週刊紙で、コンリーは最高人民裁判所が週2回発行する新聞。

=2006/10/24付 西日本新聞朝刊=

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